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リブレを使う際の注意点とチェックするポイント

分子栄養学では血糖値の推移をとても重視しています。食後に乱高下していないか、睡眠中に低血糖を起こしていないかなどをチェックして、血糖コントロールが悪い場合は最優先で血糖値ケアをしたほうがいいでしょう。

まずは自分の血糖値がどんな動きをしているのかを把握することが重要なのですが、そこで活用されているのが「フリースタイル リブレ」という血糖測定器。

この記事では、リブレで血糖値をチェックする際にどんなことを意識すればいいのか、注意点などについても解説したいと思います。これからリブレを使って測定される方はぜひご一読ください。

1.理想の血糖値ってどのくらい?

まつざき

こんにちは!臨床分子栄養医学研究会認定カウンセラーのまつざき@s_matuzakiです。まずは理想の血糖値について理解しておきましょう!

まずは血糖値の理想値がどのくらいかを把握しておきましょう。分子栄養学的には、空腹時が90〜100、食後でも140以下くらいに収まるのが理想的です。これは分子栄養学に限らず、一般の医療現場でも大体同じかと思います。

ただ、食後血糖値が140以下というのはなかなか厳しめというか、血糖コントロール初心者さんにとってはけっこうハイレベルなので、最初は150くらいまでを許容範囲と考えておいてもいいでしょう。

空腹時血糖が90未満になることが多い人は、日中に疲労感とか眠気を感じることが多いかもしれません。さらに80を下回ってくると血糖値から来る不調を抱えているのはほぼ確実になってくると考えてください。

理想の血糖値

空腹時なら90〜100、食後なら140以下が理想値だよ!最初のうちは150くらいまで許容範囲でもOK!

2.機能性低血糖の基準はこの4つ!

リブレで血糖値を見るときは次の4つに該当しないかチェックしてみましょう。

低血糖の基準はこの4つ
  1. 血糖値が70mg/dl以下になる
  2. 食後に空腹時血糖値より1.5倍以上上昇する
  3. 食後に空腹時血糖値より80%以下の下降がある
  4. 1時間以内に50mg/dl以上の急降下がある

そうなんです!血糖値が下がりすぎることだけが低血糖ではないということです。

一般的には「血糖値が70を下回ったら低血糖」と言われていますが、それはもう低血糖症がかなり進行した状態です。アドレナリンを十分に分泌する余力がまだ残っている人はそこまで下がることはないので、リブレの見た目上は低血糖を起こしているかどうかが判断できないんです。

もしアドレナリンで血糖値をキープしているなら、グラフがギザギザしていることが多いです。細かく上下に変動しているパターン。

この方は日中お仕事をしていて、ストレスフルでアドレナリンを出して働いているとのことでした。午前中から夕方にかけて血糖値がだいぶ乱高下しているのがわかります。

この場合はアドレナリンの影響で血糖値はキープできているけど、低血糖症状を起こしていることに変わりはないのでご注意ください。「血糖値はキープできているから補食は食べなくていいか」ではなくて、こういう時こそ補食をして副腎を労わってあげてください。

そして、血糖値が70以下にならなくても、食後に血糖値が1.5倍以上上昇する場合は血糖コントロールが悪化している証拠です。空腹時が100なら食後は150以内に収まってほしいということです。

食後の血糖値が180とか200まで上がっている人は耐糖能が悪化していて、自分のキャパシティを超えた炭水化物量が一気に体に入ってきているわけです。食事の量を調節する必要があります。

また、食後の血糖値が150だったとしても、そこから1時間以内に50以上一気に低下するのもアウト。これらの基準を頭に入れながらリブレの数値をチェックしていくことが重要です。

3.心拍数を同時に測るのもおすすめ!

アドレナリンがバンバン出ている人は心拍数に変動が現れる可能性があります。心拍計も合わせてチェックしてみるとわかりやすいです。

先ほどもお伝えしたように、アドレナリンがバンバン出ている人は血糖値があんまり下がらないんですよ。なので、アドレナリンが出ているかどうかの判断として心拍数をチェックするわけです。

今はスマートウォッチで簡単に記録できますから、リブレのデータと合わせて心拍数が上がっている部分があれば低血糖を起こしているということがよりはっきりわかります。

ポイント!

アドレナリンが出ていると血糖値は下がらないけど、心拍数が上がるので心拍計でチェックしてみよう!

4.血糖値はメンタルの状態で大きく変わる

血糖値はメンタルの状態で大きく変動するということも知っておいてください。例えば、仕事をしている最中やスポーツをしている時などはアドレナリンがバンバン出ていて血糖値が急上昇していることが多いです。

あと多いのは「数値にとらわれ過ぎて一喜一憂する」というパターン。「あーまた上がりすぎちゃったよ…なかなか良くならないなぁ…」とか、「なんで補食してるのにこんなに低血糖を起こすの!」とかプンプンしたりがっかりしたりしてると、それだけで血糖値は上がったり下がったりします。

数字が気になっちゃう気持ちはわかりますが、数字に振り回されないようにご注意くださいね。数値を見るたびに落ち込んだり怯えたりしていたら、それだけでアドレナリンを出し続けてしまうことになります。

たとえ数値が乱れていたとしても現状の傾向が把握できればOKです!何を食べた時にどのくらい上がるのかとか、どの時間帯に下がりすぎてしまうのかなどを把握するためのリブレですから、むしろ数値が乱れている部分を発見できれば改善点が見つかったということでポジティブに捉えていいと思いますよ。

5.自分に最適な糖質量を見極めよう

リブレを活用する際に最も意識してほしいことは、「自分に最適な糖質量を見極めること」です。白米の量をどれくらい食べると血糖値が150を越してしまうのか?補食で食べる干し芋や甘栗、フルーツ、おにぎりなど、自分にとって血糖値が上がりやすい食べ物は何か?どのくらいの量が適量なのか?この辺りをリブレ装着中の2週間の間に把握するようにしてください。

リブレリンクというアプリにはメモ機能があって、炭水化物量を記録しておくことができます。あとでデータを見返したときにどのくらいの量を食べるとどのくらい血糖値が上がるかがはっきりとわかるので、なるべく記録しておくことをお勧めします。

リブレの役割として、「低血糖を起こしているか」よりも「食後高血糖を起こしているか」を見極めることのほうが大事かもしれません。つまり、血糖変動のパターンを知ることが大事なんです。

6.リブレセンサーを使用するにあたっての注意

6-1.着替える時に服が引っかかって外れないようにご注意を

リブレはけっこう強めの粘着シールでくっついているのですが、着替えるときに服が引っかかってはずれちゃうことがあります。うちの妻も1回はずれてたし、僕のクライアントさんも2人ほどはずれてしまったという報告がありました。

リブレは1回はずれちゃうと使えなくなります。メーカーに問い合わせれば場合によっては交換してくれることもあると思いますが、基本は買い直しになると思っておいたほうがいいでしょう。

こういったパッチも売っていますので、合わせて使用するほうが安心かもしれません。

6-2.最初の1〜2日は数値が低く出やすい

リブレを装着して最初の1〜2日は数値が低く出ることが多いです。70を下回ることが多くてびっくりしちゃう人も多いのですが、3日目以降はまったく低くならなくなったということがほとんどなので、最初の1〜2日はあまり気にせず記録をとっておいてください。

最初の1〜2日は数値が正しく出にくいということを考慮して、センサーを腕につけてから1〜2日経ってからスマホと連携させるという裏技を使う人もいますが、その辺はお任せします。

6-3.センサーに記録されるデータは8時間まで

リブレはセンサー自体にデータが記録されています。これをスマホで読み取るとスマホのアプリにデータが反映されるようになります。

ただ、センサーに記録されるのは過去8時間まで。少なくとも8時間に1回は測定しておかないと一部データが途切れてしまうのでご注意くださいね。8時間以内に測定すればセンサー側のデータがスマホにコピーされて保存されますので、途切れることなくデータを集めることができます。

なので、就寝前と起床後は必ず1回ずつスキャンすることをおすすめします。もちろん日中も8時間以上空かないようにご注意くださいね。スキャンは何回やっても大丈夫なので、食後30分、1時間、1時間半…という感じでこまめにチェックしてみるといいですね。

7.まとめ

血糖コントロールは体質改善の第一歩だし、すべての体調不良さんにやってもらったほうがいいというくらい大事なアプローチです。ここを整えるだけで体感アップする人は多いんですよ。

とりあえず2週間記録を取って、自分の現状を把握して、それに合わせて食生活の改善、補食の取り方を工夫する。で、また確認のために3ヶ月後とか半年後くらいにあらためてリブレでチェックしてみる。

血糖コントロールが良くなってくれば、一度に食べられる炭水化物量も増やすことができるようになってきます。ぜひリブレを活用して健康的な血糖値を目指してみてくださいね。

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まつざき
臨床分子栄養医学研究会認定カウンセラー 分子整合栄養医学をメインに興味を持ちながら栄養関連、心理学関連の文献・論文を読みあさっています。Twitterフォロワー3.5万人突破。