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揚げ物が体に悪い5つの理由。健康への悪影響をまとめてみた。「まだ揚げ物食べてるんですか?」

揚げ物、おいしいですよね。実は僕も分子栄養学を勉強し始める前はほぼ毎日揚げ物を食べまくってました。ファミマでファミチキを買い食いするのはしょっちゅう…。いま思えばずいぶん体を痛めつけることをしてたなぁと反省してます。知らないってこわいですね。

ということで、揚げ物がどれだけ健康に悪影響を与えているのかについてまとめてみましたので、この記事があなたにとって揚げ物を食べる機会を減らすきっかけになってくれたらうれしいです。

揚げ物の画像

1.揚げ物が体に悪い理由はこの5つです

1-1.トランス脂肪酸を摂取することになる

まつざき
こんにちは!まつざき(@s_matuzaki)です。おかげさまでTwitterフォロワー1万人突破しました。

体に悪い理由の1つ目が「トランス脂肪酸」。これについてはもうご存知だとは思いますが、油で高温調理することでトランス脂肪酸が発生してしまうので、揚げ物を食べれば必然的にトランス脂肪酸を摂取することになるわけです。

そもそもトランス脂肪酸とはなにかというと、「不飽和脂肪酸がイレギュラーな形になってしまったもの」で、油を加工・精製する工程でできてしまうんです。

くわしい話をすると「シス型」とか「トランス型」とかわかりにくい言葉が出てくるのでここでは省略しますが、くわしく知りたい方は農林水産省のこちらのページがわかりやすいと思います。

ではなぜトランス脂肪酸の摂取がよくない。実は体に悪影響を与える報告がたくさんあるんです。

トランス脂肪酸が体に与える影響
  • LDLコレステロール(悪玉)を上昇させ、HDLコレステロール(善玉)を低下させてしまう。
  • 心疾患のリスクを高めてしまう。
  • 活性酸素を増加させてしまう。
  • 体の炎症を助長してしまう。
  • 脳卒中のリスクを高めてしまう。

ざっとあげただけでもこれだけあります。ほかにもトランス脂肪酸については伝えたいことがたくさんあるので詳細はまた別記事で解説しますが、とにかく外食をするということはどんな油を使っているかわからないわけだし、油を何度も再利用している可能性が高いので、トランス脂肪酸を必要以上に多く食べてしまうことを覚悟しなければいけないということです。

1-2.猛毒アルデヒドの摂り過ぎは危険です

油脂の高温調理はトランス脂肪酸だけではなく、猛毒なアルデヒドまで発生してしまいます。特に一般的によく使われている安い植物油脂はアルデヒドを生成しやすいので注意しないといけません。

https://twitter.com/s_matuzaki/status/1406593360035344384

こちらのツイートにも書いたように、アルデヒドはビタミンAの吸収を邪魔してしまうんです。ビタミンAは皮膚の形成や免疫力などに重要な栄養素なので、アルデヒドは当然毒として働くことになります。

また、アルデヒドはミトコンドリアに酸化ストレスを誘発することも報告されているので、毎日のように常食していいものではないということは明白です。[*3]

1-3.揚げ物そのものが病気のリスクを高める

イタリアでのある研究によると、揚げ物を多く食べる人は前立腺がんリスクが1.3~2.3倍も高かったそうです。[*1]前立腺がんといえば、日本人男性の罹患数第1位。

引用元:最新がん統計:[国立がん研究センター がん登録・統計]

これ以外にも心血管疾患との相関も報告されています。深セン大学健康科学センターの研究によると、揚げ物を多く食べる人とあまり食べない人を比較した結果、揚げ物を多く食べる人は主要心血管疾患のリスクが28%も高く、冠動脈疾患のリスクは22%、さらに心不全のリスクは37%高かったそうです。[*2]

1-4.満腹ホルモンが出にくくなり、肥満になりやすい

「できることなら肥満になりたくない」。だれもがそう思っていますよね。肥満について勘違いしている人が多いけど、ただ肥満というだけでもう健康ではないですからね。

揚げ物には肥満を誘発する可能性があるという研究結果もちゃんとあります。まぁ普通に想像はつきますけど。特に外食での揚げ物の摂取は体重増加と大きく関連していたそうです。[*4]毎日当たり前のように外食で揚げ物を食べている人は注意してくださいね。もう一度いいます。ただ肥満というだけで不健康だし、感染症による重症化リスクも跳ね上がりますのでご注意を。

1-5.老化物質AGEs

揚げ物を食べるということは老化物質「AGEs」を大量に摂取することになるということも知っておかなければいけません。AGEsといえばご存知のとおり、さまざまな病気の引き金になることが知られていますよね。

たとえば、

  • 糖尿病
  • 動脈硬化症
  • アルツハイマー
  • がん転移促進

などなど。

ちなみに揚げ物のAGEsはどのくらいなのかというと、

https://twitter.com/s_matuzaki/status/1418776138403307523

煮たり湯がいたりした場合と比較すると揚げるだけでなんと10倍もAGEsが増えてしまうんです。揚げ物がいかに老化を促進するか、病気を誘発しやすいかがよくわかりますよね。AGEsの詳細はまた別記事で書きますが、極力避けるべきものということは間違いありません。

2.揚げ物に適した油を使おう

「そんなこと言ったらもう揚げ物は一生食べられないの?」という人もいるかもしれませんが、そういうわけではありません。揚げ物に適した油を使うようにすれば、これまでお話してきたような害を最小限に抑えることもできるんです。

では揚げ物に適した油にはどんなものがあるかというと…

揚げ物に適した油4選
  • ラード
  • オリーブオイル
  • 国産菜種油
  • 米油

このあたりの油であれば過酸化脂質やアルデヒドが発生しづらいので比較的安心して食べられるということになります。

ただ、油を繰り返し使用したり、上記に書かれている油でも質の悪いものを使えばやっぱり体にはよくないのでしっかり見極める必要はあります。

ちなみに、オリーブオイルを選ぶ際にはこちらの「オリーブジャパン」というサイトを参考にするといいです。最優秀賞、特別賞、金賞、銀賞とそれぞれたくさんのオリーブオイルがソムリエによって選ばれていて、ここに掲載されているものなら安心して使えます。

3.まとめ

揚げ物は長い人類史から見ても、頻繁に食べられるようになったのはここ数十年の話です。そもそも人間の体はこんなに大量の毒が一気に体に入ってくることは想定されていません。もちろん少量なら解毒できますが、揚げ物のような毒が毎日のように体に入ってきたら解毒能力も間に合わないので確実に病気に結びつきます。

こういったリスクをしっかり理解したうえで、「揚げ物はたまに楽しむ嗜好品」という認識を持つことは本当に大事だなぁとあらためて思いますね。

結論、「揚げ物は月に2~3回以下におさえて、たまに楽しむ程度にしよう」ということでした。

参考文献

*1.Fried food and prostate cancer risk: systematic review and meta-analysis

*2.Fried-food consumption and risk of cardiovascular disease and all-cause mortality

*3.Lipid Peroxidation by-Products and the Metabolic Syndrome

*4.https://academic.oup.com/ajcn/article/86/1/198/4633095

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まつざき
臨床分子栄養医学研究会認定カウンセラー 分子整合栄養医学をメインに興味を持ちながら栄養関連、心理学関連の文献・論文を読みあさっています。Twitterフォロワー3.5万人突破。